GT−Rの弱点とその対策

ブローしてしまったシリンダヘッド Photo
粗悪ROM?

よく、「エンジンCPUが原因でブローした」という話を聞きます。 それらは俗に「粗悪ROM」と呼ばれていますが、確かに粗悪なROMは存在します。 しかし、それらのほとんどは「セッティングの甘さ」によるものが原因なのです。 たとえば、水温が85度なら問題なかったのに95度まで上昇したらブローしたり、 3速まではよかったのに4速になると吹け上がりが悪くなる...など、安全マージンの多い少ない以前の、 単なるテスト走行不足が原因なのだと思います。

よくあるトラブルとその対策

RB26はご存じの通り高回転型エンジンのため、
オーバーレブなどによるトラブルが大半です。

1: バルブ系のサージングによるインテーク側バルブガイドの破損
  • インテークバルブガイドの材質変更、もしくは先端部切除
  • 強化バルブスプリングの組み付け

2: オーバーレブによるクランクの振動によって引き起こされる
オイルポンプインナーギアの破損
  • インナーギアの材質変更または大容量オイルポンプに交換
  • 対策後のクランクシャフトに交換(R32マイナー後からのもの)
  • エンジンCPU内ROMデータのレブリミッターをエンジン仕様にあった適切な回転数にする。(8,400rpmなど)

3: 高回転時の加減速およびコーナーリング時の オイルの偏りによって引き起こされる油膜切れ
  • オイルパン内に仕切り板を追加。大容量オイルパンに交換
  • オイルを規定量よりも0.5リットル程度多く入れる

ノーマルエンジンの限界

完全なノーマルエンジンでのパワーアップはどれくらいが限界か?
また、最高速はどこまで出せるのか?よく話題になります。
しかし、当然のことながら耐久性のことを考えると経験上おのずと妥協せざるを得ない数字が見えてきました。 ノーマルエンジンのブーストアップで、ブースト1.5kg/cm2 480馬力オーバーや 最高速300km/hオーバーは可能ですが、本当のN-1エンジンを延べ数十基オーバーホールし、 鈴鹿サーキットで3年間メカニカルトラブルなしで戦ったノウハウがあるので、 あまりにも耐久性を無視した一発仕様のチューニングはお勧めできないのです。

ノーマルタービンの限界

車検対応マフラー+60mmフロントパイプ+触媒レス仕様であれば可能です。
また、競技用マフラー+70mmフロントパイプ+大容量インタークーラー仕様であれば それぞれ+0.05〜0.1kg/cm2まで引き上げることも可能です。 しかし、それ以上はノッキング発生と点火時期、排気温度のバランスが崩れてしまうので お勧めできません。 対策としてはタービンの仕事量を減らすことを考え、まず、 排圧を減らすこととインテークイン・アウトの圧損を減らすパーツを取り付け、 排気温度は全開時に900〜950度までになるようにセッティングすることです。

ヘッドガスケットの限界

ブースト圧と点火時期の関係でノッキングが発生したりすると 極端にもろくなり、冷却水が減ったりラジェータから吹いたりします。 対策として以下のような例が挙げられます。

私たちの送り出すパーツやチューニングカーは、あらゆる悪条件下でも耐えられるようにセッティングし、 数字上ではじき出されたデータのみに頼ることは決してせず、最新の計測器を用いて 実走行によって得たデータを、ドライバーの感性に合わせた よりベストに近いセッティングが出せるよう にして送り出すことをモットーとしています。

[ 戻る ]