香港~珠海

Posted by Eiichiro Sawa | Category: イベントダイアリー | Posted on 2004/09/07 19:12

出張セットアップ in 海外

台風通過の不穏な天候の中、香港行きの最終便に何とか搭乗する事が出来た。
香港到着は朝5時辺りであった。香港エアーポートで待ち合わせ車で珠海に向かった。今回はいつも世話になっている通訳のオネイサンも同行してくれていたので気は楽だった。こんな調子だから現地語を覚えないのかもしれないと思う。
香港~中国本土に渡るには再度イミグレを通らなければならない。
深センと言うところで未だ通過するだけの所だがあやしい活気があるところの様だ。

珠海には2時間ほどで到着した。その後ホテルに荷物を置き、即サーキットに出向く。ハードな予感がしてきたが覚悟はしていた。

セッティング等の大まかなスケジュールは聞いてはいたが、段取り良く先追いする僕のスタイルに沿わせる事は難しい感じだった。

マシンはEVO8 GSRで前回からは大幅にモディファイされていて驚いた。
ボディーこそはノーマルだが外装はカーボン製でHKSワークスEVOを思わせる雰囲気だった。仕上がりは素晴らしい出来映えで導風板等もキッチリ製作されていた。

今回のエンジンはAS内製の4G63の2.2Lフルチューンエンジンである。エンジンは慣らし?アイドルは終わっており、撚圧等の基本を先ずチェック調整した。その後実走セットに掛かれるようNA領域でのマッピングとMAPスケール等の変更データをつくった。

走行前にオイル交換と点火プラグ交換等を指示した。走行は何処でするのかなっと疑問を持っていたが、聞くとサーキット内で同乗走行するらしい。サーキットで同乗実走は初めてだったが、不安反面期待も有った。何故ならドライバーの技量やマシンのセットアップが判りやすいからである。近くのガレージからヘルメットを借りて同乗走行の準備を進めた。

今週末は中国珠海サーキットでレースイベントが行われる。日本で言うJAF戦クラスで殆どがレース専用マシンで競われる。
澳門GP出場権も争われているようでサーキット内の各ガレージでは活気良く慌ただしい雰囲気だった。前回来たときと違いガレージエリヤも大幅に増えていてレースガレージ村の様になっていた。設備もリフト等は当たり前に有り、事務スペースも各ガレージには設備されていた。どこかのガレージにはダイノも装備されている。進歩に驚かされた。

あいにく当日は雨模様で満足なセットアップは出来なかったが、取り敢えず最低ブーストでセットアップを進めた。しかし後で判るのだがブーストの安定性がどうもおかしかった。しかし限られた走行時間をロス無く使うため最大限の脳内クロックアップを計った。ログを撮ってその後データ変更するといったのんびりしたセッティング方法じゃ追いつかない。全て手打ちでA/F計を見ながらモニターと耳を澄ませてパチパチである。コーナー間での横Gと減速Gが辛かった。時々Piモニターをも見なければならなかった、ドライバーさんも見てくれよ!って言いたかった。撚圧ワーニングが出ているではないか!燃費の悪さが想像外のようで燃料を余り入れていなかったようだ。まさか燃費が1.5辺りとは思いもしなかったのではと思う。
走行中スピンアウトも数回体験した。しかし場面は慣れたもので動揺は全くなかった。PCのディスプレイ部を保護する体勢は取っていた。最後にはリヤアッパーアーム取付のピロ部分が縁石の衝撃で破損し終了となってしまった。途中から変なオーバーステアが酷く出ていた。

当然ホテルに戻って即!就寝となった。前日はほぼ徹夜だったし、明日からのハードワークに備えてである。
ホテルは珠海最大級のハーバービューホテルで環境は良いところだった。

(澤 英一郎)