澳門入り初日 - 2003 マカオグランプリ

Posted by Eiichiro Sawa | Category: イベントダイアリー | Posted on 2003/11/11 16:28

澳門グランプリ参戦 in 海外

いよいよ澳門グランプリ初挑戦の時が来た。
通い慣れた香港・澳門だがいつも苦労するのは物資の重量と移動である。一人20kg+おまけ枠5kをフルに使っているがそれでも機内持ち込み品は満載である。追加料金との戦い、体力勝負である。リックサックにパソコンケース・ウエストポーチ(バック)小型のキャリーバックを牽引してイメグレを通る。観光客風な様相では無いのは即判るだろう。追加料金は約1kgで1000円余り掛かる、要領を知らないときは日本から持ち込んだペットボトルやカップ麺が一個1000円近くなったこともあった。手荷物を軽くみせながら重い物で、機内持ち込みに咎められない物を入れる事がノウハウかもしれない。

今回も遠征メンバーは第一陣は4人である。現地到着後の予定はほぼ決まっているが作業するPITなどの段取りは全く判らない、昨年の様子をイメージしてある程度の計画をたてて行った。いつもなら香港エアーポートに香港TEAMが迎えに来て荷物等の移動を手伝って貰えるのだが、あいにく彼らは澳門入りしているので無理だった。最近エアーポートから直接澳門フェリーに乗れるようになったので荷物の移動も飛行機から直に澳門フェリーに積み込まれるようになっていた、時間的なロスは多いが当然利用することにする。今回の大きな荷物は大容量安全ガソリンタンク・工具箱・ダンパー・EK4リヤスポイラー等々で総重量100kgオーバー手荷物はパソコン3台・ヘルメット・スーツ・セッティング機材等であった。

夕刻に澳門入りが出来たがもう日は沈んでいた。香港TEAMに連絡を取り合流出来た。即、パス券を手に入れマシンと対面する。先にエアー便で送ったエンジン等の載せ換えは終わっているようだった。僕は先ず彼らのエンジン始動と若干の作業指示をした。
ギアレースにエントリーできた香港TEAMのDC2用のハイパワー仕様のエンジンはインジェクターも大容量に替えている、当然セッティングも一から行わなければならない。過去のパワーFCロガーデータから現状の燃圧のマップ数値でのインジェクター開弁率の見当はついてはいるが、未知数な面が多い。ある程度のインジェクター係数を合わせ始動する。イグニッションタイミングを合わせ、A/F計を見ながらある程度のセットを出す。その後数時間慣らし運転をPIT内で行った。

我々のエントリーできたCTMカップクラスは1600ccのクラスで殆どがEK4で有る。レギュレーションはGr,AエンジンでB16Aベースでなければならない。EK9なのでエンジンを交換しなければいけない。サブレースなので地下駐車場がPITとなっている
ので先ずは工具も有る、地上のピットでエンジン交換することにした。香港TEAMはプロSHOPではないのでピット枠も設備も充実していないので、他の地元SHOPTEAMが羨ましい。エアー等の設備は当然無い、エンジンクレーンは有った。

先ずは今夜中にエンジン交換とファイナルレシオ変更を行う予定とした。
補記類移動中に問題が発生、インマニもEK4の物を使用しなければならないと判った
それは現地で調達し事なきを得たが、後で考えるとそれがトラブルの始まりかもしれなかった。

香港TEAMのCTMカップ用マシンのエンジンもNEWエンジンとなっている。香港TEAMは澳門GPにギアレースとCTMカップレースとWエントリーしており、どちらのエンジンも日本からエアー便で送ったものである。我々のエンジンは突貫作業で造ったが彼のエンジンはよりハイSPEC仕様である。数時間の慣らしを終えたのでセッティングを開始した、昨年のデータ+大まかな勘でデータを作る、A/F系を見ながらブレーキで負荷を掛けながら回してみる。別に問題は無いようなので実走をした。実走と言っても深夜のピット前の道を全開で走る程度で有るが
警備員に気を使いながら数本流した。セカンドギヤ程度で有るがレブリミット9400rpm迄は一瞬で吹き上がる、A/Fも12.5~13辺りは確認できたのでOKとした。細かくは45号車でパソコンを積んでロガーデータを取るので、それから詰めていく予定とした。

ほぼ作業を終え地下ピットに移動したのは午前4時をまわっていた。その後ホテルにチェックイン。ホテルも澳門GP一色でロビーにはフォーミュラーマシンが飾ってあったりしている。皆さんは即、睡眠についたようであった。

(澤 英一郎)