-->
最近の
- 2016/04/08
2016 スプリングセール - 2015/10/13
心置きなく限界に挑戦できる安心感を・・・ - 2015/01/26
HKS プレミアムDAY - 2015/01/21
R35 Boost upをしゃぶり尽くす! - 2014/10/29
お知らせ - 2014/10/09
アップデート - 2014/10/03
2014JDM - 2014/09/24
鈴鹿練習会 - 2014/09/14
V-pro 4.0 - 2014/09/02
関 R35 チューニングヒストリー Vol,1 - 2014/08/30
up grade - 2014/08/28
AS high flow turbo - 2014/08/13
残業中 - 2014/08/13
明日の天候は?? - 2014/08/13
予定終了
CTMカップ予選 - 2003 マカオグランプリ
Posted by Eiichiro Sawa | Category: イベントダイアリー | Posted on 2003/11/14 16:43澳門グランプリ遠征 in 海外
澳門GP 50周年の盛り上がりかたは凄いものがある。ヨーロッパ系の参加TEAMの体制もマシン造りも見習うべき所は一杯有る。地元TEAMの体制も凄い。我々が一番弱小TEAMかもしれない。事実香港TEAMの援助無しには参加すら出来ない状況だったのだから当然かもしれない。
いよいよ予選日、しかし前日の練習走行は数ラップタイムも予選落ちを危ぶまれるタイムしか出ていない。(アタックするような状況ではなかった)1周6kmのストリートコースを数ラップもしていない、コースアウト=全損(復旧は現状の体制ではほぼ無理)な状況ではアタックなんて自殺行為に近い。昨年のロガーデータと車載映像でイメージを作るようにドライバーと色々方向性を探った。
このコーナーはピットロードの次のコーナーである。昨日ギヤーレースの予選時に観客席で各車の走りを見ていたところである。殆どの車両はトップギヤにシフトするかホールドかのどちらかである。車速的には170~190Km/h続くストレートの車速を伸ばすには重要な所のようだ。トップクラスのマシンは殆ど全開で駆け抜けていた。BMWの各車はFR独特の姿勢で壁ギリギリまでラインを取っている。見ていても鳥肌が立ってくる。しかし当たると木っ端に・・・ピットからも見られるコーナーだ。バビィ~ン(エンブレ音)で進入は格好悪いと話し合った。
マシン的にはパワーステアリング装着と若干にSET変更で望んだ。CPUセッティングは前日に積んだPCからA/F等のデータを取得しほぼ問題のない事を確認している。レブリミットは9400rpm。予選アタックでコースを覚え徐々にタイムを伸ばしてくる。常連マシンに引っ張って貰っていたが数周目には抜いてきている。いつの間にかポジションは4番手に!トップのマシンは論外に速いので2番手のマシンとの差をピットサインに出す様に指示した。余りにも差があるので無理しそうな気がしたからである。トップのマシンは車重で70kg差がある。2番手以降はほぼコンマ単位の接戦状態だった。
途中赤旗中断となった、ピットインしてきた時に様子を聞く。状態から判断して応急的なセット変更を手短に行うのが常だが、ピットインしての一声目にパワーステが1周目から効かない!との事。即ボンネットを開けるとダイナモベルトもパワーステベルトもぶっ飛んで無い!直ぐベルトを取り付ける、ドライバーは必死の形相!パワーステ付きギヤBOXでベルトが無い状態のステアリングの重さは半端ではない。ブレーキが甘いとも言っている。
その後のアタックは時間切れでタイム更新はならなかったが、明日に向けてのセット変更や方向性の目処が判ってきたようだった。エンジンの調子も良いようでストレート区間では220Km/h余りを記録していた。他車に引き離される所は無かったようだ。車載映像とロガーデータを見ながら決勝に向けての作戦を練った。しかしブレーキのキャパ不足が今までのサーキットの中で一番痛切に出ている。エンブレを目一杯使った減速でないと停まり切れていない事が判ったが手持ち物資はパッドだけしか無かった。
決勝に向けてパワーステベルト関係を再度点検、やはり原因は有った、現地で借りたクランクプーリのベルト溝が一部凹んでいた。恐らくハンマーで叩き抜いたのであろう。日本から持ってきたプーリーに交換した。この辺りから運に見放されてきたのが・・後で判ることとなる。
ギヤレース予選2回目も行われたが日本からのエントリー谷口選手もBMW勢の前には振るわず、しかしBMW勢のポテンシャルは飛び抜けている。マシンの動きも懐深い感じがする。ヨーロッパ系サスペンションSETを見習わなければと感じた。
(澤 英一郎)