初走行・・色々 - 上海国際サーキット

Posted by Eiichiro Sawa | Category: イベントダイアリー | Posted on 2005/04/13 00:12

上海スーパーカーレース in 海外

いよいよ練習走行が始まった。ピットはパドック外の仮設テントの中なので居心地は良くなかった。先ずは走行時間の確認と確認SETアップの準備を始めた。
天気は良くほのぼのとした気候だった。
今回走行する車両は香港から遠征しているEVO8である。前回ダイノにてセッティングした車両でSHOPデモカーの黒EVO8は未踏の超ハイパワー志向のチューニングをしているが周回走行のデータは無い、上海も初走行らしい。
白EVO8RSはユーザーカーで無難なチューニングをしてあるが500HPは出ている。 このマシンはボディーもフルチューニングしてある。ドライバーはいいオッチャンです。

スーパーカーレースなので回りはポルシェGT3R・GT2カップカーばかりである。
ピットにはフェラーリ360チャレンジ3台 GT仕様も1台参加していた。

使用タイヤは横浜048M 他車はミシェランとピレリが多かった。当たり前だが・・

ノーマルな雰囲気だ!どう見てもスーパーカーには見えない。
しかしストレート区間でポルシェを楽に交わしていた。



黒EVO8は金プロ制御である。ロガーS/Wを取り付ける。
しかしなかなかS/Wを押して貰えなく困った。サンプリングスピードを落として学習チェックさせていた、ダイノSET時より減量した。あの時は時間が無さ過ぎたので濃い状態で止めざるを得なかった。。徐々にブーストを上げていった。
ブースト1.7迄は確認できた。



ラップタイムも周回するごとに上がっていった。2分02~3秒で2番手タイムを刻んでいた。絶えずトップタイム2分0~2秒台をマークしていたのはポルシェ乗りでは有名な香港在中の英国人ドライバーで澳門でも優勝している有名人だ。ATCS参戦時に知り合いになった。

順調に走行していたが途中で配管抜けが発生した。練習時間が少なくなってしまった。その後の予選でも予選アタック中に配管抜けが発生!半抜けだったようでブースト圧は0.7で予選を走りきる。ピットインする余裕すらなかったようだった。

しかし不運な事にオーバーヒートまで引き起こした。チェックするとヘッドG/Kの状態が良くない!僕はこのままでは絶対レース完走は無理だと何回も助言した。
その夜は雨の降りしきる中ヘッドG/K交換とスペアヘッドとカムシャフトを交換したみたいである。僕は付き合いきれないのでお先に戻った。


予選は下位にしぼんでいた、練習時のラップならば確実に先頭グリッドだったのに悔やまれた。問題は仕様の変わったヘッド・カムで一からセッティングしなければならなくなった。危険だがレース中に学習させることにした。点火時期も若干遅角させてマージンを取った。補正数値も若干多い目に変更した。遠征セッティングは何かとプレッシャーの掛かる事が多い。外したヘッドとG/Kをチェックすると水穴とグロメットにガス抜けの跡が見られた。ノック等の荒れは皆無だった。
良く見るとヘッドは僕が作ったものではなく内製の様でヘッド平面度に疑問が持たれた。スペアで乗せたヘッドは自前印が有った。ターボ車両のヘッドG/Kの使用方法や銘柄は特に重要だと伝えた。

もう1台の白EVO8RSは順調そうだが、ブレーキバランスにトラブルを抱えていた模様だったが修復してそれなりに走行していた。中間重視の500HPでは迫力は無いけどNA勢を追いかけ回していた。 NA勢と言ってもスーパーカー相手である。
いよいよ第一レースが始まる。不安と期待で心労が激しい。

(澤 英一郎)